unfinished memory

幼い頃、風邪をひいて寝込むたびに、必ず襲ってくる不思議な夢があった。

夢のなかで僕は、深い森を彷徨い、見知らぬ街を行き、そしてどこへも辿り着かぬまま不安と混乱の目覚めを迎える。

脳裏に焼き付いて離れない、この未完成の記憶を写真に収めてみようと思う。

思い出とも、トラウマとも違う得体の知れない記憶を整理するために。