思いを言葉にすること。言葉を蓄積させること。

数カ月前から個人的に実施している取り組みに、何気なく考えついたアイデアや言葉や気付きを、なんでもかんでもEvernoteに放り込む、というのがある。

いつか仕事に結びつきそうなネタもストックできているし、このブログのネタになりそうなものもある。同時に「なんでこんなの書いたんだろう」という、実にくだらないメモも大量に残されている(飲んでいた恐れあり)。専用のノートブックは、まさに玉石混交の状態だ。

 

この取り組みをはじめたばかりのころは、1日にひとつ書ければ御の字だった。それも、ムリヤリひねり出したような、ごくありふれた内容のものばかりを。ところが慣れとは恐ろしいもので、しばらくすると1日に3つも4つも、多い日では10個近く書けるようになった(くだらないものも当然、大量に含まれている)。思いや考えを、言葉にして、記録する。その自分の中でのプロセスが、うまく機能し始めたと言える。

 

「脳は考える器官であって、記録する器官ではない」とは良く言ったもので、アイデアや言葉や気付きは、書き留めなければ、簡単に忘れ去ってしまう。それを思いついたという事実すら、忘れてしまうだろう。だがそれを書き留めるという一手間を加えることで、いつしか自分だけの貴重なデータベースを作ることができる。

 

「アイデアは、データベースから生まれる」とも言われ、書き溜めたアイデアや言葉や気付きは、さらに次の、アイデアや言葉や気付きを呼ぶこともある。過去に記しておいた言葉をもとに、時間を超えて、そこからさらに思考を発展させることができるのだ。1年前に書いたメモが、1ヶ月前の言葉と交じり合って、今日、新しいアイデアが生まれる、なんてこともあるかもしれない。

 

この取り組みは未だ試行錯誤を続けている段階で、将来的にはカテゴリーごとに分類するかもしれないし、誰かと共有することもあるかもしれない。とにかく、長期間続けることで、見たことのない新しい風景に出会うことができそうな、根拠のない予感が勝手に漂っている。